成人指定するようなものはありませんが、童話や絵本のようなものではありません
カテゴリー「Gear」をお読みになる方は以下の事を
確認・了解し、理解していただいた方のみでお願いします。
・それぞれの思想理想や、それが存在する事に対しては理解が出来る。
・何事に対しても、個々人の是非で見ない。
「なぁなぁ宮木やっぱこいつら武士とかだよな」
「うんうん、落ち武者っぽいよね!」
おい…
幻聴主がけたけた笑っている。
宮木はかわいそうな俺に合わせているらしい。
「ここにいるのは小学生とデカイ女とオカマだ!」
「えぇぇぇぇ!」
そのわざとらしい反応も合わせてるってやつか?
「あ、あの、あのね、僕ね、ぼんやりとしかね!」
「見えてねぇだろ」
「み…見えて、いるよ…木野君」
何故お前が半泣きになるんだ、泣きたいのは俺だ。
いや、それじゃかわいそうなのが俺になる。
やっぱりかわいそうなのか。
デカイ女が腹を抱えて笑っている。
オカマは苦笑している。
小学生はあきれている、冷静だ。
「宮木、もういい、ここには何もいない」
「え、木野君…」
「なんかさ、宮木が暗くなってたって言うか俺の事心配しすぎっていうか?
だからさ、ちょっと遊んでみただけだって、ごめんな」
よし、だから宮木帰れ。
呆れてでもいいから取り合えず帰ってくれ。
「ごめんね、木野君には見えてるんだね。
僕嘘ついた…僕には見る能力っていうの?そういうのないから…
あ、でもそういうの信じてる方だから!」
どんな能力だよ…
ていうか、今度はそう来たか。
もういい、無理、そう言うことにしておく。
「アリガトウ!そういうことなんだ!
昔から俺そういうの見えててさ!
ちょっと今日のは特殊で戸惑ってただけなんだ、はははは」
「そうなんだ、凄いんだね木野君は!」
そういう事にしておいていいから帰ってくれ。
「だから今日はもう大丈夫だ、ありがとな宮木」
「あ、うん、木野君元気みたいだから安心した」
宮木がバカでよかった。
「じゃ、僕帰るね」
「うん、じゃぁな、ありがとな」
「何かあったら連絡してね!」
「うんうん、じゃな!」
帰った、鍵かけとこう。
疲れた、寝よ…
寝れねぇ!
「でっさぁ、さっきの子なんかかわいい子だったよね。
子犬っぽいっていうの?ちょっとおバカさんでさぁ」
「姉さんそういうことを言うのよくないよ」
「だって、必死よ必死、同情するのに必死よ?しかも涙目!」
「お茶なんか淹れたから悪いんだと思う…」
「え、僕なの?」
「きっかけって怖いわねぇ、楽しかったけどぉ」
「楽しくないわ!」
「あら、いたの」
「いたのって、お前ら何!」
「あらまぁ、見えているあんたの方が何って感じなんだけどぉ」
やっぱり見えるのはおかしいのか?
って、こいつらに言われておかしいもなにもな。
「俺にしか見えていないのは解った、なんで見えないのかはこの際どうでもいい。
お前ら何?なんで俺んとこにいるわけ、つか出てけよ」
「もぉ、そんなに怒鳴らなくてもいいじゃない、お隣さんに聴こえちゃうわよぉ」
それから数日こいつ等は居続けた。
近所の噂でタミフルにやられて奇声をあげていたという噂が立っていたとか立っていなかったとか。
勝手にインフルエンザにされてバイトが休みになっていたわけで、
宮木が俺の代わりに厨房奮闘をしていたとかしていなかったとか。
色々とどうでも良くなってきた俺がいる。
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