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お話を書いています。 まだ整理整頓できてないですが、少しずつ更新していきますので宜しければお立ち寄りください。 日記や雑記も混じってます。
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2009-01-11 (Sun)
「Gear」は他のコンテンツとは違うお話です。
成人指定するようなものはありませんが、童話や絵本のようなものではありません
カテゴリー「Gear」をお読みになる方は以下の事を
確認・了解し、理解していただいた方のみでお願いします。

・それぞれの思想理想や、それが存在する事に対しては理解が出来る。
・何事に対しても、個々人の是非で見ない。

マジで今日一日疲れた。

平々凡々を愛する俺としては流されるがままのように、
ダラダラとした変化のないバイトを繰り返す事こそハッピーライフ。
出来ることならつるむ友人も同じ価値観を持っていて欲しいものだ。
が、そうもいかないもので、
友人の勢いに任せた何かの流行のようなシチュエーションに流され、
疲れのおまけじゃ済まされないような幻聴は聞くは幻影は見えるは最悪だ。

「木野君、だいじょうぶ?」

だからなんでお前までいるんだ、宮木。

「木野君、さっきから壁とか窓とか突然見るけどどうしたの?
 睨んだりして、だいじょうぶ?」

ちがう!おかしいのはオマエ!いや、おかしかったのはオマエ!
そこにいるのはなんだ!その小学生!デカイ女!もっとデカイ女!
ていうか、そのもっとデカイ女なんでピラピラドレスなんだ!

「木野君、木野君!」

宮木うるさい、君付けマジウザイ、そこにいるヤツなんだ!

  「友達、呼んでますよ」
「わかっとるわ!」

やばい、俺今幻聴に返事してしまった。
しかも太い声。

「き、木野君…」

宮木の視線がイタイものを見るものになっているじゃないか。

「木野君、もう寝たほうがいいよ。
 木野君帰り、途中からなんか変だったし、突然振り返ったり…
 独り言言ったり、でももう家だからだいじょうぶ、と思ったんだけど」
「あぁ、ごめん宮木」

なんか俺、かわいそうな人と思われていたらしい。
宮木に心配されて家に送られてってどこまでかわいそうな俺。
俺がかわいそうになってきた。

しかも、その同情まがいな視線を幻影からも感じている俺。
だいたいからさっきもその前も太い声なに、どこからよ。
幻影に見えないやつがいるのか、ってそう言う問題ではない。

「木野君、明日はだいじょうぶだから」
「それだ!それ大丈夫じゃないから!いいか、お前一人で行くな!」
「え、あ、あの」
「わかったな!つかお前来なくていい俺が行ってきてやる。
 バイトついでだ、早朝で」
「ちゃんと断ってくるよ」
「そうだ!ちゃんと言ってやる…宮木?」

心変わり早!いい事だけどさ、こっちの方がな追いつけん。

「なんかさぁ、木野君に聞いてもらって木野君送って、
木野君が僕より必死で、こんな木野君はじめて見てびっくりして…
お茶飲んでたらなんて言うか」

人は自分よりテンパっている人を目の前にすると、
憑き物が落ちたかのように冷めて冷静になることがある。
そして第三者になったような視点で自分を見る余裕が出来ることがある。

それだけ俺が変な行動をしていたのだろうか。
まだ幻影は見えているわけだが。

「木野君、お茶淹れるの上手いね」
「お茶?」

俺淹れていない。
家について台所でヤカン火にかけて、
宮木がなんか買ってくるとか言ってたような言ってなかったような。
気が付いたらテーブルに俺と宮木が座っていて、
茶と宮木が買ってきたらしい食い物があって…
窓の方と壁の方の幻影が気になって、
宮木に「木野君、大丈夫?」とか言われて…

そういえば、火を消した覚えがない。

「宮木、俺お茶淹れてた?」
「え?淹れてたって、淹れてくれていたよ」
「俺、淹れてるの見た?」
「見られると困るような淹れ方してたの…?」

そう来るのか。
宮木の返しは高度すぎてついていけないと再度確認した。

「俺、お茶淹れた記憶ないんだけど」
「木野君…」

違う方に流れた!

「いや、宮木たぶんお前の考えているのは違うぞ」

宮木の視線、最大級の哀れみを感じるんだが。
遠まわしに言う必要もないか、
完全に俺がかわいそうな人になってる事を確認できた。

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迷い道の向こう側へようこそ
迷い道の向こう側にあるお話は、
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 名前 佐伯 知花
 趣味 書くこと
     植物観賞
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