明るい日差しで目が覚めた。
寝てしまったんだ・・・
願い事できなかったんだ。
振り返るとそこに、
ソファーから半分落ちかけて寝ているマサト君がいた。
ちゃんと人間だった。
起きて、起きて、起きて!
上に乗っかってゆさゆさしてみた。
マサト君起きて!戻ってるから!ねぇ!
「んぁ・・・たもつ・・・重い・・・」
マサト君、戻ってるよ、ほら。
「んんん・・・あふぁ・・・ん?
うぉぉぉ!!!素っ裸!」
おはよう、マサト君、お願いできたよ。
「おぉ、たもつ・・・は猫だな。
もう戻れないかと思った~、戻れた、よかった~」
僕お願いしたんだよ、流れ星にたくさんお願いしたんだよ。
「たもつ~昨日、楽しかったな。
戻れたから言えるんだけどさ~
あ、カリカリは・・・ちょっと寂しいな。
でも戻れてよかった~。
なんで戻れたかなぁ・・・な、たもつ、なんでと思う?」
僕がお願いしたからだよ、きっと!
「って、たもつにもわかんないか。」
僕・・・の言葉はもう聞こえないんだ。
「たもつ、ありがとな。
お前と話してみたいと思ったのは俺もだから。
猫になってお前と話してみたいって、
いい年こいて思ってた。
だから、お前のせいじゃないから。」
僕は神様に「マサト君と同じにしてください」ってお願いしたんだ。
神様が叶えてくれたのはマサト君の願いだったんだ。
僕の願いじゃなかったんだ。
だって僕のその願いはもう、叶えるまでもなかったんだから。
「結局俺もお前も同じ事考えてたんだな。
猫のお前と人間の俺が同じ事を。
どうなのこれって、はははは」
僕の願い事はきっと、
マサト君に会えた時に叶っていたんだと思うんです。
袋の中できっと、神様にお願いしてたんだと思うんです。
幸せを下さい。
神様、僕は今日も幸せです。
そして、これからも幸せです。
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