『ペギーの宝物』 4
「ペギー、起きてちょうだい、朝よ、ほら」
「ママ、おはよう」
「あら、今日は二匹ともベッドの中ね」
「そうなの、昨日・・・」
「ベッドの中でおしゃべりでもしてたのかしら?」
「ちがうわ!昨日、昨日・・・どんぐりがなくなっちゃったの」
「ベッドの中でなくなっちゃったの?」
「そうなの!パジャマのポケットにいれたのに」
ペギーがそういいながらパジャマのポケットに手を入れると、2つのどんぐりがちゃんとはいっています。
「あったわ・・・」
「あらあら、昨日はどんぐりも一緒に寝たのね」
「ママ、このどんぐりをペンダントにして欲しいの」
どんぐりを二つママに渡すと二匹の手をつかんでいいました。
「ペンダントにして二人にあげるの」
「ペギーのはないの?」
「二つしかないの・・・でもいいの、私はお姉ちゃんだから二人にあげるの」
「そう、わかったわ。ちゃんと作っておくわね」
「ありがとう、ママ」
「さぁ着替えて朝ごはんを食べてちょうだい。その間につくってあげるわ」
「わかったわ」
ペギーが朝ごはんを食べ終わると、ママが小さな籠をもってきました。
「はい、ペギー。ペンダントよ」
「ありがとうママ」
「そうそう、今日はこれもあるのよ」
ママは二枚の小さな前掛けとワンピースを出すとこう続けました。
「この二枚はクーとグーのよ。このワンピースはペギーのよ」
二匹の前掛けには色違いのお揃い柄のふちがついています。
ペギーのワンピースには裾と袖口にフリル、そして胸のところに2匹と同じ柄の色違いのリボンがついています。
「どうかしら、二匹のこぐまちゃんは気に入ってくれそう?」
「とっても気に入ってるわ!ありがとうママ」
「ペギーはどう?」
「とっても気に入ったわ!着てもいい?」
「いいわよ、二匹も着せてあげましょうね」
クーの前掛けにはグリーンのチェック模様のふち、グーの前掛けにはオレンジのチェック模様のふち、ペギーのワンピースにはピンクのチェック模様のリボン、みんなちょっとだけお揃いです。
「ほらみて、お揃いよ」
ペギーはリボンを二匹に見せるようにいいました。
そして二匹の首にどんぐりのペンダントをかけてあげました。
「はい、大切にするのよ」
「あらあら、クー、グーの宝物が出来たわね」
ちょうど二匹の胸の辺りにどんぐりが揺れます。
「それじゃ探検にいってくるわ」
「はい、いってらっしゃい」
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