昨年は公私共に慌しくも動きがあるようで動けない、何とももどかしい一年でした。
今年は動きのある年にしたいものです。
年末年始は忙しかったですけれど、御節がおいしかったのでよしとしましょう(笑
それでは今年もよろしくお願いします。
もとはドライケーキなのでしょうが、やっぱり生クリームたっぷりのケーキをイメージしてしまいます。
バタークリームもおいしいですね。
クリスマスが近くなるとお店には色々なケーキが並ぶので見るのも楽しいですね。
ホール食いを試したことがありますが、半分くらいが限界でした。
しもやけが痒いです。
寒い寒いとは言うものの、それでも暖冬。
物置の野菜がこの季節には似合わないスピードで芽が出ます。
干していた生姜に立派な芽が出ていたので植えました(笑)
春は雨が降る度に暑く、秋は雨が降る度に寒く、
暑さ寒さも彼岸までとは言いますものの・・・
今年は10月くらいまで暑い日が続いていました。
ところが11月になり雨が降る度に秋を越して冬になっているような気がします。
変な感じです。
『ペギーの宝物』 5
ペギーと二匹は今日も森に行きます。
今日もバラのトゲトゲのトンネルをくぐり抜けて行きます。
「この辺だったかしら・・・」
昨日どんぐりを見つけた気の下辺りです。
二匹を大きな木の根っこの横に座らせてどんぐりを探します。
「ないわ・・・」
ペギーは疲れてしまいました。
「ちょっとだけ休憩よ」
二匹の隣に並ぶように座りました。
さわさわさわっと葉っぱが音を立てます。
空を見るとすっすっとほうきで掃いたような雲が見えます。
さわさわさわっと庭の木が揺れます。
「クーも探しなさい」
「探してるよぅ」
なんだか声がします。
ペギーは眠ってしまっていたようです。
目をこすり目を覚ますと周りにはどんぐりがいっぱい落ちています。
「どんぐりがいっぱい!
クー、グー、どんぐりがいっぱい!」
二匹の座っていた方を見て言いました。
すると二匹があっちにころんこっちにころんと転げています。
その周りには緑色のどんぐりがたくさん落ちていました。
「これなら3つお揃いのブレスレットをつくれるわ」
家に帰るとペギーはたくさんのどんぐりをママに渡しました。
そして3つお揃いのブレスレットにしてもらいました。
「とってもよく似合ってるわ、お揃いの宝物ができたわね」
「ありがとうママ、宝物だけど宝物じゃないの」
「あらあら、どうして?」
「私の宝物はクーとグーなの」
「そう、弟で妹で宝物なのね」
「そうよ、とっても大切なの」
「そう。クー、グー、あなた達のお姉ちゃんは素敵ね」
「ずっと一緒、ね、クー、グー」
もうすぐ10月31日、ハロウィンですね。
諸聖人の日の前夜祭がハロウィンなのですが、日本でお祭りになるものって「前夜祭」なものが多いのかな。
前日に騒いで当日に厳か、日本と似てるようで似てないような気もします。
行事の後に羽目をはずす人も少なくはありませんけどね。
それでも伝統はいいですよね。
『ペギーの宝物』 4
「ペギー、起きてちょうだい、朝よ、ほら」
「ママ、おはよう」
「あら、今日は二匹ともベッドの中ね」
「そうなの、昨日・・・」
「ベッドの中でおしゃべりでもしてたのかしら?」
「ちがうわ!昨日、昨日・・・どんぐりがなくなっちゃったの」
「ベッドの中でなくなっちゃったの?」
「そうなの!パジャマのポケットにいれたのに」
ペギーがそういいながらパジャマのポケットに手を入れると、2つのどんぐりがちゃんとはいっています。
「あったわ・・・」
「あらあら、昨日はどんぐりも一緒に寝たのね」
「ママ、このどんぐりをペンダントにして欲しいの」
どんぐりを二つママに渡すと二匹の手をつかんでいいました。
「ペンダントにして二人にあげるの」
「ペギーのはないの?」
「二つしかないの・・・でもいいの、私はお姉ちゃんだから二人にあげるの」
「そう、わかったわ。ちゃんと作っておくわね」
「ありがとう、ママ」
「さぁ着替えて朝ごはんを食べてちょうだい。その間につくってあげるわ」
「わかったわ」
ペギーが朝ごはんを食べ終わると、ママが小さな籠をもってきました。
「はい、ペギー。ペンダントよ」
「ありがとうママ」
「そうそう、今日はこれもあるのよ」
ママは二枚の小さな前掛けとワンピースを出すとこう続けました。
「この二枚はクーとグーのよ。このワンピースはペギーのよ」
二匹の前掛けには色違いのお揃い柄のふちがついています。
ペギーのワンピースには裾と袖口にフリル、そして胸のところに2匹と同じ柄の色違いのリボンがついています。
「どうかしら、二匹のこぐまちゃんは気に入ってくれそう?」
「とっても気に入ってるわ!ありがとうママ」
「ペギーはどう?」
「とっても気に入ったわ!着てもいい?」
「いいわよ、二匹も着せてあげましょうね」
クーの前掛けにはグリーンのチェック模様のふち、グーの前掛けにはオレンジのチェック模様のふち、ペギーのワンピースにはピンクのチェック模様のリボン、みんなちょっとだけお揃いです。
「ほらみて、お揃いよ」
ペギーはリボンを二匹に見せるようにいいました。
そして二匹の首にどんぐりのペンダントをかけてあげました。
「はい、大切にするのよ」
「あらあら、クー、グーの宝物が出来たわね」
ちょうど二匹の胸の辺りにどんぐりが揺れます。
「それじゃ探検にいってくるわ」
「はい、いってらっしゃい」
『ペギーの宝物』 3
今日の夜は二匹はいません。
ペギーはお昼に拾ったどんぐりをパジャマのポケットにいれました。
そうしてベッドにもぐるとぽんぽん、ぽんぽん、とポケットの上からどんぐりをたたきます。
「二つしかないわ・・・」
夜中の事です。なんだか声が聞こえてきます。
「いいな、いいなぁ、どんぐりいいなぁ」
「だめよクー、クーはなんでもほしがるんだから」
「だって、あのどんぐりは僕が先に見つけたんだもん」
「私だって気づいてたわ、でも二人ともころんじゃってわかんなくなったでしょ」
「グーはほしくないの?」
「私はほしくないわ、おねえちゃんだもの」
ベッドの横から聞こえてきます。
「僕の方がグーよりおにいちゃんだい」
ペギーはそっとベッドの端っこから覗きみました。
「欲しがりんぼのクーはまだ赤ちゃんよ」
「欲しいくせに!うそつきのグーの方が赤ちゃんだ!」
「じゃぁ今度私が拾ったらクーにあげるわ」
「本当?ほんとにくれる?」
「私はお姉ちゃんだからクーにあげるわ」
「私の方がお姉ちゃんよ!だから二人にあげるわ!」
「本当!」
「本当!」
ペギーは口を押さえて小さく「あっ」と言いました。
「本当よ。私はあなたたちのお姉ちゃんだもの・・・」
そう言ってポケットに手を入れました。
「あれ、どんぐりがない・・・」
寝る前にちゃんと入れたはずのどんぐりがありません。
「ペギー、どんぐりちょうだい!早くちょうだい!」
「クーとお揃いのどんぐりをちょうだい!」
二匹は手を揃えて前に出して待っています。
「どんぐりがなくなったの、ちゃんと入れたのにないの」
ペギーはベッドの中にもぐるとごそごそ探し始めました。
「僕も探すよ」
「私も探すわ」
二匹もごそごそ探し始めます。
「ないわ。こんなに探したのにどこにもないわ」
ペギーは悲しくなってきました。
「ほしかったのに、どんぐり」
「仕方ないわよ、なくなっちゃったんだもの」
「グーは悲しくないの?」
「私はお姉ちゃんだもの、がまんするわ」
「明日もう一度探しに行くわ。ちゃんと見つけて二人にあげる」
ペギーはもうちょっとで出てきそうな涙をぐっと我慢していいました。
『ペギーの宝物』 2
今日は良いお天気です。
ペギーは二匹を連れて家のすぐ近くの小さな森に遊びに行くことにしました。
本当はお隣の家のお庭の背の高いガーデニング。
大きな木も植わっていてマギーにとっては森。
「今日は森に行くわよ。ここをくぐって行くと森よ」
ペギーはお隣の家のバラの垣根の下に出来たトンネルをくぐります。
「この道はあぶないのよ。気をつけて通りなさい」
ペギーは小さなトンネルを小さくなって通ります。
そして、二匹を引っ張ってトンネルを通します。
「さぁついたわ。どう大きな木、すごいでしょ」
お隣にはペギーのおじいちゃんが住んでいます。
「この森を通り抜けるとおじいちゃんの家につくのよ。
でも今日はいかないわ」
庭の中の小さな森探検をはじめます。
「おかしいわね、この辺にはもっと花がたくさん咲いていたはずなのに」
おじいちゃんと一緒に来たときも、前に一人で探検したときも、もっともっとたくさんの花が咲いていました。
でも今日はぽつんぽつんと咲いているだけ。
葉っぱは長く高く、ところどころ黄色くなっています。
それもそのはず、夏も過ぎてそろそろ秋。
二匹をつれて走ります。
二匹がころんところがります。
ペギーもころんところびます。
起き上がってぽんぽんはたきます。
二匹の鼻の頭についた土も落としてあげます。
はずれた片方の靴のホックを止めなおします。
「あ、何か落ちてる!」
ペギーは足元に小さなどんぐりを見つけました。
小さなベレー帽をかぶったような少し緑色のどんぐりです。
スカートのすそできゅっきゅっと拭くとピカピカに光ります。
「みて、ぴかぴかよ!ママにペンダントにしてもらいましょう!」
そういってポケットにしまいました。
「クーとグーのも探してあげるわ」
ペギーはクーとーグーを大きなプランターの前に並べて座らせると、さっき実どんぐりを見つけた辺りを探します。
「ないわね・・・」
もっとまわりも探します。
「う~ん、もうないわ・・・」
ペギーは残念そうに言います。
まだどんぐりが落ちるには少し早い秋の始め、木に止まった小鳥がつついて青いどんぐりを落としたみたいです。
「一つしかないわ・・・二人にあげたいけど・・・」
手のひらにのせたどんぐりを見つめていいます。
「どちらかにあげたら喧嘩になるから私がもっておくわ」
ぎゅっと手をとじるとポケットにさっとしまいます。
「これはきっととってもいい物なのよ。だから私が大切に持っておくわ」
ぽんぽんとどんぐりを入れたポケットをたたくとクーとグーの手をひきます。
森の出口のバラの垣根につくとペギーはトンネルをくぐるためにしゃがみました。
その時です、どんぐりがまた一つ落ちてました。
これも帽子をかぶった少し緑のどんぐりです。
ペギーはそれを拾うと二匹をひっぱってトンネルをくぐらせます。
「もう一つ見つけたわ!」
二匹に見せるように言うとスカートのすそできゅっと拭きます。
そしてポケットの中のどんぐりを出して二つ手のひらにのせます。
「二つになったわ」
ちょっと困ったように言いました。
「二つしかないわ・・・」
ペギーは二匹を見て、どんぐりを見て、また二匹を見て、と交互に何度も見ます。
暫くして自分のポケットにどんぐりをしまうと家に戻りました。
「あら、ペギーおかえりなさい、今日はどこにお散歩?」
「探検したの!」
「まぁ、それはすごい」
ママはペギーの汚れたスカートのすそと頭についたお隣のハーブですぐにわかります。
「ペギー、クーとグーがどろんこよ」
「今日は森の探検だったから大変だったのよ」
「このままじゃ一緒に眠れないわね、お風呂に入れてあげるわね」
ママはそういうとペギーからクーとグーを預かりました。
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