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お話を書いています。 まだ整理整頓できてないですが、少しずつ更新していきますので宜しければお立ち寄りください。 日記や雑記も混じってます。
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2008-07-15 (Tue)
「Gear」は他のコンテンツとは違うお話です。
成人指定するようなものはありませんが、童話や物絵本のようなものではありません
カテゴリー「Gear」をお読みになる方は以下の事を
確認・了解し、理解していただいた方のみでお願いします。

・それぞれの思想理想や、それが存在する事に対しては理解が出来る。
・何事に対しても、個々人の是非で見ない。


「あのね」
「うん」

の後の間が長い。
それ以前にこいつの「あのね」とか「だよ~」とか「僕さぁ~」とか
そう言うのが正直キツイ。
オバサンウケはいいらしいけど。

「木野君ってさ」

君付けが更にうざい。

----(1

「妊娠とかって・・・ある?」
「はぁぁぁ!?」
「あ、産婦人科とか行った事あるかなぁ・・とか」
「生まれた時以来ない」
「そっか」

何故おまえがその話題?
バイト先で旬な孕んだ女の相手がお前ならまだしも。
その相手俺知ってるやつだし。

違うところで進展してるのか!?

「あのさ、なんか相談あったら聞くからさ、
 言ってみ?」

興味本位じゃいけないと思う。
思っている。
が、しかし、「僕ね~」にそういう進展があるなら
かなり”知りたい欲”が疼く。

「僕ね、明日産婦人科行かなきゃなんだ」

はい?
それはあれか?
 僕、実は女なんですぅ~ か?
それともあれか?
 僕、女になりたいんですぅ~ か?
まさかと思うが、
 僕、あっちの方がダメなんですぅ~ か?
有りそうだけど、これは違う病院か。
 精子少ないんですぅ~ か?
うん、少なそうだ。

「あのね・・・頼まれちゃったんだ」
「なにを・・・かな?」

いや~、ドキドキするね。
カミングアウトか?するのか?

「同意書書いてついて行くの、かわりに・・・」
「なにそれ」
「マネージャーの奥さんの弟なんだって、
 辞めた子のお腹の・・・」

そこで繋がってるのは初耳。
いや、驚くのはそこじゃなくてだ。

「なんでお前?」
「僕さ、前からフロアー時々やってたじゃん?
 でさ、結構話したりもしてたんだよね。
 なんていうかさ、木野君達と話してるのと
 あんまり変わらない感じで話せるんだなぁとか・・・」
「で?なんでお前?」
「うん、僕なら彼の代わりについて来てくれるよねって」
「言われたから?」
「うん」
「だから、なんでお前なんだ?彼氏じゃなくて」
「マネージャーの奥さんの弟だから・・・って」

どう関係するわけだ?

「よくわかんないんだけど、マネージャーからも頼まれて・・・
 友達だし、別にいいかなって・・・」

それってヤッパおかしくないか?

「あのさ、なんでマネージャーがお前に頼むんだ?」
「だから、マネージャーの奥さんの弟だからで、
 彼女のことも大切にしてたし、
 ほら、身内って言うの?
 バイトの帰りも送っていってたし、
 きっと二人が心配で!」
「腹の子の親マネージャーじゃねーの?」
「え?」

あいつは確かに付き合ってた。
がんがんやってた。
だから俺もあいつの子だと思ってた。
でも普通に考えて、本人が嫌がったからならわからんでもないけど、
いや、本人が嫌がったんだろう、
でもそれにわざわざマネージャーが絡むのが変じゃね?

「お前さ、そういう変な縁つかむのやめろよ」

わざわざ巻き込まれるような事するんだ、こいつは。
フロアー担当も単に好きってだけじゃない。

こういう奴いるんだ。
わざわざいらん縁を手繰り寄せる奴。
少しずつ少しずつその手繰り寄せた糸で首を絞めていくんだ。

「お前が引き受ける必要ないから、断りに行こうぜ」

って、俺バカー!
やばい、俺がその糸つかんだか?

「でも、マネージャー怒るよ、一旦引き受けたのに」
「関係ねーよ」

嫌なんじゃん。
やっぱ嫌なんじゃん。
ばーか、ばーか。

「無理・・・」

は?

「言えない、そんなの」
「裏口まで来てそういうこと言うかな」
「木野君まで巻き込みたくない」

なにそれ?

「僕がそうすれば・・・ミンナ、フツウニナルンダカラ」
 

----(2

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TITLE : 続きが楽しみで仕方がありませんっ!
突然のコメントで、失礼を致します。

佐伯様の小説は、どれも文字の運びが柔らかく、優しく、ゆるやかな流れがあって、私は読んでいてとても心地がいいです!
どんどん夢中で、全部読んでしまったのですが、これだけ雰囲気が違って、いい意味でドキッとさせられました!!!続きがとても楽しみです!!!
神楽坂 素子 URL 2008-07-21(Mon)18:01:35 編集する
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迷い道の向こう側へようこそ
迷い道の向こう側にあるお話は、
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「迷い道のその向こう」はチョット
 変わったファンタジー系(?)の
 お話です。

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自己紹介
  
 名前 佐伯 知花
 趣味 書くこと
     植物観賞
 嗜好 日本酒
     紅茶
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